すすぎをしない「柔軟剤」は危険!「香害」「界面活性剤」の健康被害について

洗濯物をふわふわ、いい香りにする「柔軟剤」は、10年ほど前から日本でブームとなったダウニーの発売をきっかけに、現在ではたくさんの商品が販売されています。

今では使用していないという人の方が少ない柔軟剤ですが、あなたが使用している柔軟剤は、本当に安全なものですか?柔軟剤の成分を知っていますか?

そして、「香害」と呼ばれる健康被害について知っていますか?

柔軟剤の主成分=界面活性剤

洗剤の主成分=界面活性剤、ということは大抵の人は知っていると思います。

しかし、実は「柔軟剤の主成分も、洗剤類と同じく界面活性剤です。

柔軟剤の主成分はカチオン界面活性剤で(陽イオン界面活性剤)と呼ばれ、一方、洗濯用洗剤の主成分はアニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)とも呼ばれる成分です。

陰と陽に分けられるこの2つの成分は、以下のように働きます。

洗浄剤=アニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)

洗浄したものにマイナスの静電気を帯電させるので、ゴワゴワ、きしみなどの原因となる。
洗浄力が強いため、主に洗剤やシャンプーに使用されている。

柔軟剤=カチオン界面活性剤(陽イオン界面活性剤)

洗浄してマイナスの電気を帯びたものにプラスの静電気を与えて中和させる。
柔軟剤、リンスやトリートメントに使用される。

つまり、同じ「界面活性剤」ではあるものの、カチオン界面活性剤(=柔軟剤の主成分)は、アニオン界面活性剤(=洗浄剤の主成分)と反対の性質を持っています。

マイナスにプラスを加えることで中和され、洗濯物が柔らかくふわふわになるのです。

前述の通り、アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤は、シャンプーとリンスにも使われている成分。

シャンプーの洗浄成分はアニオン界面活性剤で、リンスやトリートメントのコーティング成分はカチオン界面活性剤。

シャンプーだけでは髪の毛がきしみゴワゴワしてしまいますが、リンスをするとサラサラになるのは、こういうわけだったのです。

つまり、柔軟剤は衣類のリンス。

洗濯洗剤は何度かすすいで落とすのであまり残留する心配はありませんが、柔軟剤は水ですすがないため、そのまま繊維に残留しています。

せっかく界面活性剤不使用の洗剤を使用しても、柔軟剤をたっぷり入れていたのでは、意味がありません。

柔軟剤の合成香料も危険

そして、柔軟剤といえば「香り」。

洗濯物をいい匂いにしたいから、という理由で柔軟剤を使う方も多いようですが、その香りは危険な合成物質である可能性の方が高いです。

天然精油など、自然な香りはリラックス効果が得られて体に良い作用をもたらしますが、柔軟剤に使われているのは、ほとんど全て、石油由来の合成香料です。

世の中の「香料」と表示されるものは、そのほとんど全てが、天然の香りを真似た人工の合成香料です。

柔軟剤などのメーカーは、3000種類以上もあると言われる数種類をブレンドし、溶剤などを添加した混合物にして、商品に配合しています。

しかしメーカーは「香料」と表示するだけで良いため、どのような物質を使ったか消費者にはわからないようになっています。

人口合成香料は安価な上に、香りが長持ちするのが特徴です。

天然の香料は効果ですが、香りが持続しないため、香りを重視する柔軟剤などにはほぼ使用されません。

柔軟剤が原因の健康被害

「化学物質過敏症」

化学物質過敏症とは、人体の薬物や化学物質に対する許容量を一定以上超えると引き起こされるとされており、化学物質を吸ったり、食べたり、触ったりし続けたことにより、体内の限界を超えてしまった際に発症します。

日本にも推定で70万人はいると言われています。

主な症状は、頭痛・肩こり・イライラ・めまい・吐き気・思考力の低下など。

厄介なことに、化学物質過敏症を一度発症すると、一つの化学物質だけでなく、香水・殺虫剤・排気ガス・化学繊維・合成洗剤・化粧品など様々な化学物質に反応してしまいます。

よく混同されますが、化学物質過敏症とアレルギーは別物です。

ある物質に反応してしまうという意味では、アレルギーも化学物質過敏症も同じですが、そのメカニズムは、全く違います。

アアレルギーの場合は、血液検査で明確な反応がありますが、化学物質過敏症は、自律神経の異常のため、血液検査では異常はみられず、発見が難しいのです。

そのため、化学物質過敏症は、病院で診察した際に「異常はありません」と言われてしまうことが多い病気です。

「香害」

「香害」とは、香水や柔軟剤などの人口合成香料に含まれる香り成分に起因し、頭痛やアレルギーなどの症状が誘発され、健康に害を受けることで、化学物質過敏症のうちの1つです。

原因となる主な化学物質には、柔軟剤だけでなく、香水・排気ガス・タバコの副流煙などがありますが、頭痛や吐き気、喘息のような症状だけではなく、「他人の柔軟剤の香りで息ができなくなり、吐き気もある」「脱力感や筋肉のこわばりが起こる」など症状は様々。

中には、友人や同僚の服についた香りにより、学校や職場にいけなくなるといった重篤な症状の人も増えてきており、深刻な社会問題となりつつあります。

肌荒れなど

柔軟剤の主成分は界面活性剤、そしてすすぎをしない為、残留成分が肌に刺激を与えて、肌荒れやかゆみを引き起こす恐れがあります。

アトピー性皮膚炎の方や敏感肌の方、肌の弱い赤ちゃんは、化学物質に皮膚が反応してしまう可能性が高く、より注意が必要です。

また、皮膚がかぶれたり、痒みが止まらなかった原因が、まさか柔軟剤とは気づかず、使用をやめてから症状が収まったということもあるようです。

柔軟剤は「絶対に必要」ではない

今では当たり前のように使用されている「柔軟剤」ですが、汚れた衣類を洗うのならば、「洗濯用洗剤」だけでも良いのです。

本来、柔軟剤は「絶対に使わないといけないもの」ではありません。

また、柔軟剤を使用し続けていると、吸水性が悪くなるのでオススメできません。

柔軟剤を使うことが悪いというわけではありませんが、危険な成分が配合されているということを十分に理解し、用量を守って使うべきでしょう。

洗濯したての衣服から常に柔軟剤の香りが漂っているのでしたら、その分化学物質である人口合成香料を吸い込んでいることになり、いつ化学物質過敏症やアレルギーが発症してもおかしくない状況です。

自分の健康のためにも、ぜひ柔軟剤の必要性について考えて見てはいかがでしょうか。